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【月例報告】令和2年2月の成田空港運用状況

【月例報告】令和2年2月の成田空港運用状況
編集長ハナ
編集長ハナ
Webメディア『Naritime』の編集長ハナです。

3月26日、成田国際空港株式会社(NAA)は、令和2年2月の成田空港運用状況を発表しました。

NAAは翌月末に月別運用状況を発表しているので、約1か月遅れで運用状況を公表しているかたちです。

2月の段階では、新型コロナウイルス感染症の影響が、国際線を中心に現れ始めたと言って良い状況です。

令和2年2月の成田空港運用状況についてお伝えします。

国内線の発着回数と旅客数は2月として過去最高を記録

3月26日、成田国際空港株式会社(NAA)は、令和2年2月の成田空港運用状況を発表。

内容を見ると、国際線には新型コロナウイルス感染症の影響が明らかに表れていて、国内線にもその影響が見え始めていることが分かります。

非常に大きく要約すると、旅客が乗っているかどうかはともかく、旅客機は飛ばし続けた。それが2月の状況と言って良いかと思います。

【航空機発着回数】国内線は2月としては過去最高

  • 国際線発着回数:中国線を中心に一部路線で減便・運休が相次ぎ、前年同月比で、3%減少
  • 国内線発着回数:下地島線・庄内線の新規就航、福岡線・名古屋線・仙台線の増便、さらに閏年効果により、前年同月比で、17%増加

国際線発着回数は前年同月比3%減の15,195回という結果ですが、国際線旅客数の減少幅よりは明らかに小幅な減少です。つまり、飛行機を飛ばしてはいたけれど、旅客が少なかったということですね。

国内線発着回数は前年同月比17%増の4,492回という結果ですが、こちらは国内線旅客数の増加幅よりもかなり大きく、国際線ほどでは無いにしても、空席も生じている状況であっただろうことが伺える結果です。

国内線発着回数は、2月としては過去最高となっています。

【航空旅客数】国内線は2月としては過去最高

  • 国際線旅客数:新型コロナウイルスの流行に伴い、外国人旅客数が大幅減、前年同月比で、19%減少
  • 国内線旅客数:下地島線・庄内線の新規就航、福岡線の増便、さらに閏年効果により前年同月比で、7%増加

国際線旅客数で見ると、前年同月比19%減の2,265,700人という結果に。そのうち、外国人旅客数は、2015年11月(967,421人)以来、約4年振りに単月で100万人を下回る結果となっています。

国内線旅客数は、前年同月比7%増の594,466人となっていますが、国内線旅客数の増加率17%よりは伸び幅が小さく、国際線ほどでは無いにしても、新型コロナウイルス感染症の影響は見え始めていたと言って良いのではないかと思います。

国内線旅客数は、2月としては過去最高となっています。

【3月の見通し】いよいよ新型コロナウイルス感染症の影響顕在化か

3月の結果が発表されるのは4月下旬となりますが、速報値を見ても、非常に厳しい結果となりそうな状況です。

いつ回復するのかが良く分からないことも、関係者にとっては辛い部分かと思います。

2月の結果を見る限りは、Jetstarジャパンの国内線がかなり貢献している様子が見て取れるのですが、LCC国内便がどこまで維持できるのかも気になるところです。

速報値ベースでは対前年比7割減

新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、成田空港の3月の旅客数が、前年と比べ約7割減少したことが26日、明らかになった。減少は中国線にとどまらず欧州・太平洋線まで拡大。成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長は「厳しいの一言」とする一方、外務省による全世界の渡航自粛要請など航空不況が懸念される現状を踏まえ、各航空会社の施設使用料の減免や着陸料の支払い猶予などの支援を行う方針を示した。

NAAによると、3月1~21日の速報値での発着回数は33・8%減の6828回、航空旅客数(出国)は72・7%減の26万1700人となった。支援策は、空港内事務室などの使用料の3カ月間の2割減免、着陸料・停留料の3カ月分の支払い猶予などを検討している。

(出典:千葉日報3月26日付『【新型コロナ】3月成田旅客7割減 航空会社に支援策検討』より)

速報されている3月の旅客数を見ると、とくに国際線はかなり壊滅的な状況だということが分かります。

3月の段階では、国内線と逆転現象が起きることはまだ無いと思いますが、この傾向が長期化すると国内線が国際線を上回る状況もあり得るかも知れません。

もっとも、日本国内の移動も相当程度制限され、両方がともに壊滅的な状況となる可能性の方が高いようには感じられますが…。

欠航が目立ち体感的にもかなり厳しい印象

欠航が目立ち体感的にもかなり厳しい印象3月21日の時点でもほぼ半数が欠航状態でしたが…。

Naritime編集部は、定期的に成田空港を取材していますが、日を追うごとに利用客が減少している実感があります。

フライトボードも欠航が目立つ状況で、午後の特定の時間帯を除くと、空港内の人の流れも明らかに閑散としています。

それでもビジネス利用ではない、純粋な観光客が空港内にまだ見られるのは、昨今の世界情勢を考えると驚きを感じるところもあるのですが…。

【月例報告】令和2年2月の成田空港運用状況【まとめ】

成田国際空港株式会社(NAA)が、毎月下旬に行っている成田空港の運用状況について、お伝えしました。

今回紹介したこと
  • 成田国際空港株式会社(NAA)は、毎月下旬に前月までの成田空港の運用状況を発表しています。
  • 3月26日、成田国際空港株式会社(NAA)は、令和2年2月の成田空港運用状況を発表しました。
  • 2月の結果を見ると、新型コロナウイルス感染症の影響が、国際線中心に現れ始めたと言って良い状況です。
  • 国際線旅客数の減少幅は、発着回数の減少幅よりも大きく、飛行機を飛ばしてはいても、旅客が少ない状態だったことが分かります。
  • 3月の結果が発表されるのは4月下旬となりますが、速報値を見る限り、非常に厳しい結果となりそうな状況です。