東成田駅は成田空港のなかで、どういう役割を果たしているの?
そういう疑問を持つ人もいるかも知れません。
第1・第2ターミナルに直通する鉄道駅がありますので、そもそも東成田駅を利用する機会が少ないですよね…。
今回は、東成田駅は成田空港内でも独特の雰囲気がある場所だということをお伝えします!
東成田駅が現時点で果たしている役割は2つ
成田空港への鉄道アクセスは、紆余曲折があり現在のかたちに落ち着いています。
当初は成田新幹線を開通させる計画があったため、成田空港の開港時には、在来線は空港直結ではありませんでした。新幹線のためにルートを開けておく必要があったのです。
成田空港の開港時には在来線しか開通させることができず、その時に、(旧)成田空港駅として建設されたのが、現在の東成田駅なのですね。
その後、成田新幹線計画は廃止となり…。予定されていたルートは、現在の第1・第2ターミナルに直結する路線として活用されることになりました。
1991年に、(旧)成田空港駅は東成田駅に改称。東成田駅は、鉄道輸送の中心的な役割は終えていると言って良いと思います。
【役割①】『芝山鉄道利用者駐車場』を利用する時の経由地
東成田駅は、現在でも、成田空港に勤務する人の通勤駅として利用されています。
それでも、一般の成田空港利用者にとっては、ほとんど利用する機会が無い駅になっているというのが実情でしょう。
一般の成田空港利用者にとって、経済的なメリットがあるのは、芝山鉄道利用者駐車場を利用する際の経由地として東成田駅を使うパターンです。
このケースについては、次の記事で詳しく解説しています。
【役割②】独特の雰囲気を体験できる観光スポットとして
もう一つは、独特の雰囲気を体験できる観光スポットとしてとして活用されるケースがあるかと思います。
東成田駅は、最盛期にはピーク時の1日平均乗降人員が2万人を超えていましたが、現在では10分の1以下の規模となっています。
基幹駅としての役割を終えてからかなりの年月が経過していて、微妙に漂う廃墟感が話題になったりもしているんですね…。
今回は、こちらの観光スポットとしての側面に焦点を当てて解説します。
東成田駅の見所は3つ
東成田駅の見所は、大きく3つあります。
- 未来感・異世界感がある第2ターミナルへの連絡通路
- 廃墟感あふれるロビーから地上出口に至る景観
- 昔の厳戒態勢が偲ばれる第5ゲートの様子
それぞれ特徴的な3つの雰囲気を体験することができます。
【見所①】異世界感あふれる第2ターミナルへの連絡通路
1つ目は、第2ターミナルへの連絡通路です。
全長500mの連絡通路なのですが、無機質な白壁が延々と続く光景は、どこか宇宙船の船内のようにも感じられる不思議な雰囲気を醸し出しています。
人通りも少なく、時間帯によっては通行しているのは自分だけ、という状況も少なくありません。孤独感も強く感じられるスポットです。
【見所②】廃墟感あふれるロビーから地上出口に至る景観
2つ目は、東成田駅ロビーの廃墟感あふれる景観です。
(旧)成田空港駅時の施設の多くがそのまま置かれていて、時間の経過とともに朽ちて行っている状況にあり…。成田空港内の廃墟駅、などと言われることもありますね。
こちらも人通りはほとんどありません。寂しさを感じさせる独特の雰囲気があります。
【見所③】巨大なレリーフ「曲水の宴」と第5ゲート
東成田駅のロビーには、1980年に設置された巨大なレリーフ『曲水の宴』が展示されています。『曲水の宴』を向かって右手に進むと、第5ゲートに出ることができます。
成田空港内を循環する無料シャトルバスを利用する時には、この第5ゲートから地上に出ることになります。
第5ゲートは現在でも警備員が常駐しているゲートで、かつての成田闘争時に見られた厳戒態勢の名残が感じられるかと思います。
東成田駅は成田空港内でも独特の雰囲気がある場所【まとめ】
今回は、東成田駅の現在の様子についてご紹介しました。
- 東成田駅は、かつては(旧)成田空港駅として、成田空港へ入る鉄道輸送の中心を担った基幹駅でした。
- その後に空港ターミナルに直結する駅が開通したことで、現在の東成田駅と改称し、鉄道輸送の主役としての役割は終えています。
- 最盛期と比較して、利用者は10分の1以下となっています。
- 現在の成田空港利用者にとっては、1つには芝山鉄道利用者駐車場を利用する際の経由地として活用することができます。
- もう1つには、独特の雰囲気を体験できる観光スポットとしてとして活用できるケースがあるかと思います。